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クラシック音楽を中心にしたポスト現代音楽のためのブログ


by ralatalk

ビバルディの未発見作品群

ビバルディ研究家のオリヴィエ・フレの最新研究による。
ビバルディの直筆譜面には、演奏者のために詳細な指示が書き込まれている。ビバルディは演奏者に不満を持っていたご様子。

  1. バイオリン協奏曲 ニ長調 RV217
    作曲年:1720年代
    曲調:民族舞曲を想わせる生き生きとしたテンポ。
       旋法的和声によるリトルネッロの明暗法。
       テンポの対象効果。
       最終楽章のリトルネッロで、鐘の音を模倣。
       躍動感あふれるシンコペーションの反復によるオルゲン・プンクトの使用。
       劇場作品の影響がある。  




  2. バイオリン協奏曲 ト短調 RV325
    作曲年:1725頃
    曲調:民族舞曲を想わせる生き生きとしたテンポ。
       高揚と挑戦。

  3. バイオリン協奏曲 ト短調 RV331
    作曲年:1730-1735
    曲調:多くの装飾や臨時記号を含み自由で内向的。
       ソリストに要求される演奏技術レヴェルが高くビバルディ作品の頂点と考えられる。
    ●ららトーク・メモ
     第二楽章は、重厚な感情があり深いものがあるが、第一楽章と第三楽章は、いつものビバルディの作品と同レベルの工夫に収まっているので、この作品が頂点かどうかは疑問。むしろ頂点は、RV190の方だと思う。

  4. バイオリン協奏曲 ハ長調 RV190
    作曲年:1735
    曲調:多くの装飾や臨時記号を含み自由で内向的。
       フランス風の付点リズム。瞑想的ハ短調エピソード。
       旋法的和声によるリトルネッロの明暗法。
       テンポの対象効果。
       創意あふれるリズム。弱拍のアクセント。
       ソリストに要求される演奏技術レヴェルが高くビバルディ作品の頂点と考えられる。
    ●ららトーク・メモ
     ビバルディにしてはかなり分裂的な楽想でマーラーやショスタコに近い感情があって共感がもてる。テンポの変化が激しく、ベートーヴェンをおもわせる大胆な楽想もある。複雑な楽曲構成をしているのでマニアには聴きごたえあり。この時期、心の不安があったのだろうか、悪魔的要素多し。発狂したのかと思うほど超絶的に速いパッセージが多くあり演奏はかなり至難と思われる。全楽章がびっしりと引き締まっていて隙がない。ビバルディ作品の頂点の一つと考えてもいいだろう。正直、ビバルディがここまでやれる作曲家と思っていなかったので少し感動。

by ralatalk | 2008-09-14 13:18 | 楽曲メモ