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クラシック音楽を中心にしたポスト現代音楽のためのブログ


by ralatalk

クレモナの凄腕職人

 日曜日の午前中、バイオリンの練習中に弓を側板に当ててしまい、ニスが剥がれてしまいました。これは大変ということで、すぐに楽器店に。バイオリンは、結構怪我をする楽器なので、優秀なリペアーマンのいるところで購入しないと痛い目にあうことになるでしょうけど、私が購入した楽器店は、リペアーマンは結構優秀で、その点もバイオリンの購入理由の一つになっております。修理は2日かかるということで、ついでにD線の音量バランスが悪いので修正してほしいという要求も出しておきました。
 弦四郎丸については、音量、音質に関してはまったく文句なしというところなんですけど、欠点は、各弦の音量バランスが悪いということで、バイオリン関連の本によると、こんな楽器は買っては駄目駄目君ということになりますかね。でもNHKの番組でクレモナ在住の弦楽器職人、松下敏幸さんのドキュメンタリを見ており、弦楽器の調整の大事さというのがわかっていたため、この程度の音量バランスなら魂柱の位置修正によって修正できると考えて購入したわけです。
 特に印象に残っているのが、松下さんが、バイオリンやチェロを演奏してもらって、相手の楽器の意見を聴き、すぐさま魂柱の位置を微妙に修正をしてベストな音にするというシーンです。
 でも実際は、魂柱の位置の微妙な修正をするというのは、バイオリン職人の腕のみせどころでもあって、並の職人さんではベストの位置にもってこれないみたいですね。
 今回は、運が良いことに、クレモナから凄腕の職人さんが常駐するというので腕を見るにはいい機会でした。そして驚きました。リペアーマンはイエレ・プームスマさんというオランダ人でクレモナの国際バイオリン製作学校で修行を積んだ若い職人さん。
 まず、来日して間もないということで、日本語がしゃべることができず、英語でのやり取りになったことと、途中でお付きの店のスタッフがいなくなってしまったので、少しあせりましたけど、話の内容はわかりました。
 まずは、魂柱の位置を2〜3ミリ駒の側に修正したのだが、これだけではまだ不十分でD線をオブリガートにしたらどうか、オブリガートには、アルミ巻きとシルバ巻きがあるが、この楽器の場合は、シルバ巻きした方が音量がでる。とのアドバイスをいただきました。
 なる程、でもオブリガートと言えば、美音系ではあるのですけど、音が弱いと思っていたので、ちょっと待ったということで、現状張ってあるビジョンで試してみようということで、試奏してみました。結構、グット・ジョブなんですけど、後一息といったところでしたので、そのように伝えると、
「そうだろう。そうだろう。ここで弦を交換することでパーフェクトになる」と熱心にアドバイスしてもらったので、弦の購入費用はかかるけれどもまあいいだろうということで、「弦を交換してください」というとすごい早業で弦を交換、チューニングもあっという間にやってくれました。
 で、弾いてみると「おみごと!」。弦のバランスが4弦ともにパーフェクトになりました。まるでジグゾーパルズの最後の1ピースがはまったような快感でした。これで本当の弦四郎丸の名にふさわしい楽器になったのだなあと感激。弦四郎丸完全体の完成です。
 これはすごい技術ですね。惚れ惚れとしました。イエレさんは弓職人としてもとても優秀なお方ということで、弦四郎丸の弓はこの人にお願いしますかね。とは言っても肝心の私のバイオリンの腕がまだまだなので、弓の違いが本当にわかるようにならないと意味がないので、そのレベルに早く達したいものです。
by ralatalk | 2005-11-23 20:32 | バイオリン