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クラシック音楽を中心にしたポスト現代音楽のためのブログ


by ralatalk

ピアノスーパーレッスン

HDRレコーダーのおまかせ録音は本当におもしろいですね。
この機能でピアノというキーワードを登録してあったので、ピアノスーパーレッスンというNHK教育の番組が収録されておりました。この番組の概要は、世界的に有名なピアニストによるレッスンを若い人が受けるというもので、今回のシリーズではモーツアルトのピアノ曲をやるとのことです。
講師はフィリップ・アントルモン。残念ながら良く知らない人だったりして....。
はっはっ。

いまどきの音楽教育番組はどうなっているのかということで、興味津津、早速見てみることにしました。

まあ見た感想は、非常におもしろい内容でしたね。レッスンの内容もよかったのですが、音楽を演奏する心構えというか、音楽に対する接し方についても考えさせられる題材でした。
特に興味深かったのが、各生徒さん達の演奏。生徒さんは、日本人、台湾人、韓国人、中国人、イタリア人と様々の人がいるのですけど、日本人の演奏は、他の国の人達との演奏とはかなり違って聴こえたことです。
 とにかく「高速に音符を撃ち付けました」といったゲーム感覚の演奏が日本人、逆にイタリア人の演奏は歌心があるというか、周りにたくさんの良質の音楽があって、そこから自然に学んでいるというのが、ほんの少し弾いてもらっただけでわかります。表情もいいし。
 
 これが、環境の差というものでしょうかね。技術では絶対にうまらない壁というか、音楽に対する愛情がない人には越えられない大きな壁ですかね。己の技術を披露するために作品があると考えている人の演奏は、口ではそんなことは言わなくとも、音楽として不自然な部分が多いので演奏を聞けばすぐにばればれです。

 でかっこうの素材が、今回の日本の生徒さんなんですけど、別にこの子に恨みはまったくないのであしからず。ただ、日本でピアノを習う人の代表という感じでうまくキャスティングしてあり、何かしら番組の意図を感じますね。
そういう意味でこの子はまずキャラが立っているというか、先生の音楽性を刺激しており、そこからうまく先生の音楽心を引き出しているのですね。
印象に残ったシーンとして、

1.最初に演奏させてみて

 「う~ん。テクニックはあるようだね。よく練習できている。」と言いつつ先生が目を丸くしていたのが印象的。わたしもこんな速度でよく演奏できるものだと感心しながらも音楽性の欠片もない演奏に唖然とする。どうしたらこの子にモーツアルトを教えてあげることができるのだろう。何か困った感じの先生。

2.左手の動きが難しいので右手で演奏したところを先生から注意を受ける。
 「難しいからと言って逃げるんじゃない! 正しいテクニックを見に付けよう。」
 「こうやってあらかじめ親指を準備しておけばよい。指を返すタイミングでは遅い」と の実演付きアドバイス。ピアノの上達が早い人は、指を準備するということが自然にできているもんなんですよね。

3.指使いを替えて演奏
 「あなたは親指をよく使うが、最も不器用な指が親指。私の指示した通りの指使いで演奏すれば自然に音楽的なメロディを演奏できるようになる。」とのアドバイス。う~ん、身にしみるなあ。昔よく注意されたことを思い出します。
 
4.楽譜を読まない演奏
 「君はどうして楽譜のpを無視するのかね。」
 「そこはスタッカートではない。」「そこにクレッシェンドの指定はない」とのアドバイス。あとで楽譜を読み返してみると結構、モーツアルトはfとpを区別を指示していることがわかる。なるほどね、この作品(KV311)は、ピアノフォルテが作られた最初の時代に作られているのですよね。
 
5.一定のテンポで演奏

 これはあたりまえのアドバイスなんですけど、曲の区切りでテンポに余裕を持たせるとか、単に機械的な演奏をせよといっているわけではないのですね。

6.最後にほめる
 「ほうら、かなり音楽的な演奏になったよね。」
 外人の先生はこういうところがうまいですよね。ぼこぼこにされぱなしでは、次に音楽をやる気力を失いますからね。

なるほどね。よい番組ですなあ。DTMしかやっていない人なんかでもすごく参考になるアドバイスが多いし、これはレコーダーの連ドラ機能を使ってシリーズごと収録しておきますかね。しばらくピアノの練習なんてやってなかったけど再開してみようかな。
そんな感じの番組でした。
by ralatalk | 2005-04-07 16:06 | 音楽エッセイ