音楽理論は必要か?
2005年 01月 23日
でもある意味、理論なんて知らないで曲を作るという大胆さも持っていないと曲なんか書けないのかもしれません。ある芸大生の曲を聴かせてもらったのですけど、非常にしっかりとしたお上品で退屈な曲だったりするので、そのことにはふれず情報を聞き出してみたところドビュッシーのベルガマス組曲の和声進行を参考にして作ったらしいことを自慢しておられました。なるほどね。個性がまったく感じられなかったのはこのためね。
形から入るのか、心から入るのか、仏教ではよく問題になりますけれど、作曲の場合は心から入る方がよいのかもしれませんね。ここで心と言っているのは楽譜のことです。楽譜をみて自分で分析して研究する。わからないところを辞書代わりに理論書を読むというやり方ですかね。これだと生きた和声法を学ぶことができます。
音楽は実際にイメージしているよりは不協和音の比率が意外にも高いものですけど、それをどううまく個性的に解決するかということは、作曲家それぞれによって違っておりそこがセンスなんですね。これは理論書からは直接学べないことです。