クラシック音楽を中心にしたポスト現代音楽のためのブログ


by ralatalk

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加湿器購入

う〜ん、最近、弦四郎丸君、音がやたらとでかくなって来たのは良いことなんですけど、甘い音がでなくなってきた。おそらく乾燥して来ているからなんでしょうね。乾燥対策としてどんなことをやっているのか、雑談まじりに先生に尋ねてみると、少し心配なされて「こんなのあるけど、使ってみない。」ということで出て来たのが、加湿チューブというもの。これをF字孔から差し込んで使うとのこと。
 でもこんなものをバイオリン君の中に入れて大丈夫なのかなあと少し心配だったのと、加湿器は近いうちに購入する気であったので、購入は見送りました。
 それからしばらく経って、本日の東京は、とても空気が乾燥していて、エアコンを入れると30%の湿度。人間の方も口の中が乾くくらいだから、バイオリン君にとっても良いはずはない。店の老主人曰く「バイオリンは赤ちゃんと一緒。赤ちゃんが快適に過ごせる湿度と温度に調整すること。」ということを教えてもらっていたので、この状況は、かなりやばいと思い、近くの量販店で加湿を購入することにしました。
 加湿器といってもピンからキリまであって、安いのだと3,000円、高級品だと24,000円くらいのがありました。以前、加湿器を持っていて、安いのだとスチームでモクモクとやってくれるので、周りが水滴でいっぱいになって大変というのは経験済みだったので、1万円前後くらいは出さないといかんのだろうと思っていたところ、
加湿器に赤ちゃんの写真と加湿器のキーワードが書いてあったので読んでみると、

1.省エネ、電気代節約
2.お掃除簡単、タンクのなかも洗えます。
3.赤ちゃんが手に触れても火傷をしない(これはスチームでないよという意味)
4.赤ちゃんにやさしい湿度コントロール
5.空気清浄、マイナス・イオン効果
6.静音

なるほど、赤ちゃんにやさしいということはバイオリン君にとっても良いことなんだろうということと、静音というのも気にいって、少し値は張りましたが、18,600円でシャープのHV-S50CXというのを購入。

 使ってみたところ、加熱気化式ということで、蒸気がモクモクということにならず、自然に部屋内を加湿。音も静かで、演奏の邪魔にならないということで、まずまずの状況。後は、結露が気になるところですけど、弦四郎丸君も本来の音になったことだし、まずまずの満足度です。
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by ralatalk | 2005-12-30 00:06 | 楽器用小物

奥が深いバイオリン選び

 現在、弦四郎丸の弓の購入を考えていて、いろいろなお店で試奏させてもらっているのですが、弓の選択は大変難しですね。弓の歴史とか、タイプとか少しは勉強して、音質的な面での大体の価格帯の目安はわかってきたのですが、30〜40万円クラス、50〜80万クラスで、木の質が違ってくるのか、自分で試奏していてもわかります。ただ、80万以上クラスになってくると違いが、残念ながら今の自分ではその実力がわからないです。かなり腕を上げてから購入してからでも遅くないので、ここは長期戦で考えます。お店の老主人からも8月くらいにギヨームの新作ボーが出てくるのでお楽しみにとのことでした。
 
 ところで弓を物色しているついでに、弦四郎丸の制作者であるヨハンソンさんの2004年の新作の飴色の楽器に出会えたので、ついでに弾かせて頂いたのですが、手にしたときにびっくり。弦四郎丸もすごく軽いバイオリンなんですけど更に軽いことに驚かされ、弾いてみると「腕がさらに上がっている!。何この音は!」という感じでした。弦四郎丸君の特徴を引き継ぎさらにグレードアップしているし、弦楽器フェアーで陳昌鉉さんのバイオリンを弾かせてもらったときにあった高域のベールの輝きもプラスされているし、音の鳴りも新作とは思えないくらいよく鳴っています。またヨハンソンさんは、更に上を目指し修行にでるとのことを老主人がのたまっておられました。
 私は少し悔しく感じましたが、同じ職人さんが更にレベルアップしていることに大変うれしく感じました。これこそが職人魂。姉葉さんに煎じて飲ませてやりたいくらいです(劇薬すぎて死んでしまうかもしれませんが......。)。

 で、先生とのレッスン中での雑談で、作り立ての新作バイオリンの鳴りについての話題になったのですが、さすがに先生。楽器選びの経験が豊富。興味深いお話をしてくださいました。
 それは、先生もびっくりした経験とのことですが、ビソロッティという現代のストラディバリウスと呼ばれているイタリアの大巨匠のバイオリンを購入したいという人がいて、その試演を頼まれたらしいのですが、最初、ぜんぜん鳴らなくて、「何じゃ」と思ったらしいのですけど、弾き込むうちに鳴らなかった弦が次第に鳴りだして、だんだんとバランスが良くなって、1時間もすると見違えるくらいに完璧なバランスで良く鳴り出したとのことで、その経過に先生もびっくり、店員さんもびっくり、お客もびっくりで、即決で購入されたとのことでした。
 なる程、弦楽器は、楽器と弓と奏者の3つが揃わないと名器にならないとは聞いてはいましたが、その時間が1時間とは恐れ入りました。ということは、素人判断ではまったくバイオリンを選別することができないので、先生と職人さんに決めてもらうしかなさそうですね。それにしても奥が深い。
 
 でレッスンの帰りに、お店の老主人がうれしそうに、楽器を出して来てくれて、これを弾いてみないかと言われたので、「ええ、是非に」ということで出して来てくれたのが、偶然にもビソロッティ氏とその長男さんのバイオリンの2005年新作でした。
ああ、これが先生が言っていた人の作品。作りは非常によくニスが極めて美しい。出きたてということで木の香りがすごくしていました。
 で、弾かせてもらったところ、「うん?」という感じでピンと来るインパクトがありません。長男さんの作品の鳴りの良さに比べて、ビソロッティ氏の作品は今イチ鳴りが不足気味かなあと思ったのですが、先生の話を聴いていたので、このバイオリンも弾くべき人が弾き込むと将来すごいことになるのかという不思議な感じで試奏させてもらいました。
 そう言えば、プロのバイオリン弾きでもストラディバリウスでは駄目でガルネリだと音が出せる人とか、その逆の人もいるとどこかで読んだ記憶があり、自分にとって良いバイオリンに巡り会うことができるかどうかは、かなり運に左右されるのでしょうね。
そして運があっても腕がヘボだと、一生その音に気づかない。その人に器が必要。
 これは本気で練習せんとバイオリンの神様に本当に申し分けがたちませんね。
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by ralatalk | 2005-12-25 23:36 | バイオリン
エネスコの一連の作品を聴いているのですけど、作品のバリエーションが豊富なので音楽の本質がどこにあるのかわからない状況ではありますが、音楽そのものは良心的で丁寧なつくり方をしていることがわかります。
 
 彼の代表作にルーマニア狂詩曲というオーケストラ曲が2曲ありますが、これはちょっと本来の作風から外れているような気がします。おそらくは特別な依頼があっての作品。シベリウスでいうフィンランディアのような作品なのかなあとも思いますけど、詳細は調べてみないとわからないです。

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by ralatalk | 2005-12-19 12:56 | 音楽エッセイ

オイドクサ

バイオリンの弦がそろそろへたってきたので、替えてみることにしました。
今の弦は、E線、A線、G線がビジョン、D線がオブリガートのシルバー巻きです。
まあ、各弦のバランスはこれで良いということで調整してもらっているので、A線をビジョンに張り替え。でも問題発生。あたらしい弦だと鳴りが大きいため、また各弦のバランスが悪くなりました。
 まあ、ビジョンの音色は、ウィーンフィル御用達ということもあって気にいっていたのですが、A線を何種類か購入して、すこし遊んでみることにしました。A線の鳴りがおとなしい弦ということで、オブリガートとオイドクサを購入しました。
 まずA線をオブリガートに変更。でも、オブリガートの方がさらに音が大きいし、なんかうなりが聴こえてくる。音も平凡ということで、弾き難くなったので、今度は、オイドクサに変更。
b0046888_128126.jpgこれを張った直後は、さすがにガット弦ということで、音程がどんどん下がってくるし、反応が鈍いし、擦ると弦の上ですべるし。う〜ん。最悪。弦四郎丸には合わない弦なのか?と心配になってはいたのですが、ガット弦ということで安定には、しばらく日数がかかるということで様子をみることにしました。そうすると3日後には、安定してきたのか、擦ると弦の上ですべるという現象はなくなり、反応もすこし改善されたようです。そうなるとさすがに音色で定評のあるガット弦。オイドクサの本領発揮ということで、音色は、うん、そうだよね。これが本来のバイオリンのA線の音ということで、なんとも言えない透明感のある音の伸びとガット弦のもつ複雑な雑味がうまくブレンドされた音で、これはすごく気にいりました。なんとなくバロック・バイオリンにも近い音のような気がしますね。後はもう少し反応がよければいいですけどね。

また、心配していた音量のバランスもばっちりで、後から気がついたのですけど、購入したオイドクサのゲージ(太さ)は、すこし細いものだったんですね。店員さんがあまりバイオリン弦の知識がない人だったので、標準ですといって、ゲージが13 1/2の弦を出してきたんですけど(オイオイ)、これも結果オーライですかね。
 ちなみにオイドクサのゲージは次の順番で太くなるようですね(ちなみに価格は同じ)。数値が大きい方が太くテンションが高くなります。

 13-1/4
 13-1/2 → 今回購入した弦
 13-3/4 → これが標準
 14

※弦の太さと音質とは関係があるそうで、弦が細いと張力が弱くなり、高倍音を含んだ優雅な音になるけれど音量は小さくなり、弦が太いと張力が強くなり倍音は少なくなるが強い音になるということです。(ヴァイオリン各駅停車の記述より)

 うん、そうすると、もともとA線の音が大きな弦四郎丸の場合、低いゲージにしても音量が確保できるので、高倍音を含んだ優雅な音でかつ強い音ということが可能ということですかね。となると、13-1/4でもOKなら、さらに音色的に魅力的になるのかなあ?楽しみです。
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by ralatalk | 2005-12-19 01:23 | 楽器用小物

コンクール

HDレコーダー君が、またしてもバイオリン関係での番組を収録してくれました。今度は、74回日本音楽コンクールのバイオリン部門ということです。
コンクールには、ほとんど興味がないので本来なら見ないのですけど、HDレコーダー君がせっかく撮ってくれていることだし、コンクール上位入賞者の左手の指の動きをみることも悪くないだろうということで見てみることにしました。
 審査の結果は、まったくの順当。無難路線。男性が1位、女性が二位と三位と入賞。
こうしたコンクールの審査は、技術力、表現力で採点しているのでしょうけど、表現力の採点が難しいこともあって、技術力、とりわけ楽譜通りでミスがないことに重点がおかれているように思います。特に日本国の場合は、技術力勝負ですからね。
 こうした観点から見ると、エルマン、ティボーなんていう人は、一発予選アウトで、あのハイフェッツですら、1位は取れないどころか、予選落ちの可能性すらあるという感じですかね。それほど、技術的には、日本の若手バイオリニストの腕が高いということもあるでしょうけど。問題は表現力の審査。表現力の方は、無難で石橋をたたいて渡るような演奏にしておかないと、変に個性を付けると、審査員によっては、プラスにしてくれる人も入れば、趣味が合わないという理由で大きくマイナス点ということになるでしょうからね。クラシック音楽には、楽譜という絶対的に守るべき掟があるので、他のジャンルの音楽に比べて表現力を出すのが難しいのでなおさらです。
 結局この観点からみると、最後の決め手は音色になりますかね。そうすると、指が太く、腕の重さを弓に載せることができる男性側が、弦楽器を演奏する上では有利、女性不利という結果になって、上記の結果の通りとなるということで、なんか数学の公式みたいですね。
 外国のコンクールでは、そうは甘くはなくて、表現力に比重がかかるし、とにかく個性がないと上位入賞はできないようですが。
 まあ、コンクールというのは、若手演奏家にとっては、良し悪しがありますけど、結局は表現力があって、観衆を魅了することのできる演奏家を養成できなければ失敗ということでしょうから、もう少し表現力を重視した評点の仕方にならないもんなんでしょうかね。
 一位になった男性も、なんか研究室的で、波風のたたないバルトーク演奏でしたけど、このように演奏されることをバルトークは望んでいたのですかね。まあ、彼の意図とは違うのかもしれませんけど、周りの先生がそのように演奏するように指示を出しているのでしょうね。平穏無事が一番ですからね。
 まあ、ここでは先生を批判しているわけでもなくて、コンクールでの評価の幅が狭ければ、出演者や先生は、そのような演奏と指導しかできないということです。

 真のマエストロの演奏というのは、「俺についてこい」「ちんたらやってたら許さんぞ」みたいな凄まじいエネルギーによって、本来やる気のないオケを奮い立たせるようなことが部分があるんですけど。そういう意味で、オケのやる気を見ていれば、その人が本物であるかどうかがわかるのですけど、今回は、そこまでに至っている人はいなかったようですね。残念。

 ※指揮者やオケ側の評点もあるんでしょうかね?
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by ralatalk | 2005-12-19 00:16 | 音楽エッセイ

HDレコーダ君に感謝

HDレコーダー君に「バイオリン」という用語で自動録画するように設定していたおかげで、思いもかけない出物を収録することができました。

BS2で放送されていた「バイオリンの芸術」というのがそれです。

最初、何だろうという感じで見てみたところ、これは「こりゃすごい。」これって私が今一番みたかったものですね。
シゲティ、エルマン、クライスラー、ハイフェッツ、メニューイン、ティボー、オイストラフ、それに伝説のバイオリニストのジネット・ネヴー、貴重なイザイとエネスコのフィルム。これにパールマンおじさん、ギトリス爺さん、ヒラリ・ハーン譲、イダ・ヘンデルおばさんの豪華解説付きです。

いにしえの大バイオリニスト揃い踏みです(大感激)。

私は、こうした過去のカリスマ性のある俺流バイオリニストが好きです。音程が多少外れていようと、ビブラートが大げさだろうが、ポルタメントを多用していようが、楽譜と多少違っていてもまったく問題なし。そんなことより、そこにある音楽の真の姿を聴きたいのです。
 そもそもバイオリニストたるものがピアノの平均律なんていう不自由なもんに合わせる道理はまったくないですしね。せっかく自由になる音程があるのだから独自な音律でどんどんとやってほしい。フレーズの微妙なニュアンスを醸し出せる楽器なんですからね。

そうしたことを代弁してくれるかのようにヒラリー・ハーン嬢が笑いながら語っていたのは、すごく印象的でした。

 「昔のバイオリニストは指揮者なんか見ていなかった。オーケストラがバイオリニストに合わせるのです。それが当然のことだったのです。」
 
 印象的だったのは、やはりハイフェッツ。競演していた巨匠フリッツ・ライナーなんかも小さく見えてしまう圧倒的なカリスマ性。なんかフルトヴェングラーとカラヤンを合体させたような何者も寄せ付けない王者の貫禄を見せ付けています。途中で、こうした神がかり的な演奏に若いご婦人が目をうるうるさせてところも印象的でした。
とにかくものすごい弓さばきで、弓が見えません。なる程、こういう弾き方だからこのようなはっきりとした音になるのかと納得。ロシア式運弓法の奥義を見せてもらいました。

 続いてはエルマン。このタイプのバイオリニストはもう世に出てこれないですね。こんな弾き方をしていたらコンクールで一発アウト、退場です。でも、すごく甘い魅了的な音だし、人の心をくすぐるようなところがあります。弾き方がユニークで、高域を弾くときと、低域を弾くときで姿勢が大きくかわります。幅広いビブラートをかけるために爪を伸ばしていたり、楽器をもつ角度をかえたり。とても愛嬌のあるお顔もいいですね。

 ティボーもよかったです。技術オンリー主義の音大生からは音程が悪いとか、いちゃもんを付けられるような演奏なんですけど、すごく味がありますなあ。独特のフレーズ感覚。ヨーロッパの古い民謡、特にルーマニア、ハンガリーなんかは微妙な音程を含むものがあるのでこうしたスタイルを借用しての演奏。すごくフレンドリーな人懐っこい音。その大きなグローブのような手。興味深いですなあ。ロック・オンしておきますかね。

 そして、目玉はジネット・ネヴー。

 さすがにあのオイストラフに大差をつけてコンクールを優勝しただけのことはありますね。女性とは思えないくらい、すごく太い音で周囲を圧倒させるだけのカリスマ力。
ヘンデルおばさんも「これが唯一で絶対の解釈と信じさせるものがあった」と言っています。そして、鋭い鷹のような目付き、ものすごい集中力。音楽の魂の塊。こんな目で睨まれてしまっている指揮者なんかはかなり緊張するでしょうね。
 ショーソンの詩曲の最後で微妙に変わっていく音程。何か生き物のよう。見ていて背筋がぞくぞくしてきますね。蛇足ですど、ギトリス爺さんのジネットの物まね解説は笑えました。

それにしても、でかしたぞHDレコーダー君。
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by ralatalk | 2005-12-13 00:37 | 音楽エッセイ

音程が正確になって来た

前回のバイオリンのレッスンはほぼ完敗と言ってよいくらいの出来だったのですが、今回はサラサーテの特集の『The親指』を熟読、かつ矯正方法も実践してきた甲斐があって、「どうしたんですか?かなり音程が良くなっていますよ。」と先生からお褒めの言葉を頂きました。これも執筆者の柏木真樹さんのおかげです。
自分でもこれほど短期間に良くなるとは思ってもみなかったので、驚きです。やはり手の筋肉に無駄な動きをさせないというのが音程を取る上で大切なことなんですね。ハイフェッツのビデオなんかを見ると、鳴っている音楽はすごい早弾きなんですけど、左手は非常にスムーズで無駄がなく、最小限の動きをしてますからね。
 他に悪いところは、左手の薬指が少し低い位置を押さえてしまうので、これを矯正することです。まあ耳で聴いて低いことはわかっているので、もう少し指を広げる練習が必要ですかね。
 後は音をイメージして音程を取るという方法も柏木真樹は書いておられましたけど、これが傑作。ストラヴィンスキーの「春の祭典」の冒頭のファゴットの音がCから始まるので、バイオリンでCを弾くときにはこれをイメージすると。おお、春の祭典ならこちらも暗譜するくらいに聴きこんでいるので、私もやれるかなあとほくそ笑んでいたのでやって見たのですが、「お〜」うまくとれますね。ちなみにバイオリンってCの音が、開放弦ではないので音程が取り難いのですよね。ふむふむ勉強になりますなあ。

 次回の課題は、移弦ですね。これは悪いのは理解していたんですけど、左手で精一杯で右手までかまってられなかったの原因です。まずはボーイングの安定。これは先生から指摘があって、肘以外に肩を使って弓を動かしている部分があって、この無駄な動きを矯正すれば良いとのこと。後は同じ圧力で弓を弾く事。
 まあ、ここはエルマンとかハイフェッツの真似なんかするととんでもないことになるのでオイストラフあたりの弾き方を見て研究することにしますかね。

 ※それにしてもハイフェッツは凄すぎ、まるで蜂鳥のような弓さばきですね。弓が見えません。これがアウアー直伝のロシア式運弓法の究極奥義なんでしょうか。

 ハイフェッツについては、吉見由子さんのホームページになかなか良い紹介文が掲載されていますね。
 http://www5e.biglobe.ne.jp/~yuko_vn/Heifetz.html
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by ralatalk | 2005-12-10 22:44 | バイオリン

少し気になった記述

 森元志乃さんのヴァイオリン各駅停車という本を読んでみました。この本は、タイトルからバイオリン関連のエッセイ集なのかなあと思っていたのですが、楽器購入法やメンテナンスや奏法の基礎などが掲載されておりかなり役立っております。
 特にロシア式、ベルギー式、ドイツ式といった「運弓法」の具体例が載っていたのはうれしいですね。私が習っているのはカール・フレッシュ大先生ご推奨のロシア式(レオポルト・アウアー式)のようです。

 更に、この本には、バイオリンの歴史という有益情報も掲載されており、これも結構役に立ったのですが、1点、気になるところがありました。それは、ワーグナー、ブルックナー、マーラー、リヒアルト・シュトラウスへと音楽が継承されたような記述が286ページにあるんですけど、これってどうなんでしょうか???
まあこの本の重箱の隅をつつくせこい音楽評論家のような指摘でまったく恐縮なんですけど、近現代音楽史に興味がある手前どうも気になります。

指摘点は以下の通りです。

○ワーグナーからブルックナーへの継承
 
 当時、ワーグナーの洗礼を受けた作曲家は沢山いるので、当然、ブルックナーも影響を受けている部分がありますが、ワーグナーは楽劇、ブルックナーは交響曲の分野で活躍しており、継承者という意味では、多くの楽劇を作曲したRシュトラウスの方だと思います。また、ブルックナーという作曲家はかなり独特の書法で音楽を書いているので、音楽の内容的にはワーグナーは継承してないのではないかと思います。
ただし、ブルックナーはワーグナーを熱狂的に尊敬していたのは事実で、ワーグナーが亡くなったときに書いていた交響曲第七番のアダージョにワーグナーのWの文字をマニアックにも音符で刻みこんだ例は有名ですよね。

○ブルックナーからマーラーへの継承

 ブルックナーとマーラーは師弟関係にあります、どちらも交響曲作家ですから、この認識は間違いとは言えませんが、音楽における内面的な共通点はあまりないように思います。どちらも交響曲を9曲作曲したとか、編成の大きな、演奏時間も長い交響曲を書いた点では類似がありますけどね。
 でも補足をするのなら、ブルックナーとマーラーの間にブラームスの嫌がらせによって発狂して死んでしまったハンス・ロットを挟んでほしいところです。ハンス・ロットの存在なしには、おそらくマーラー音楽が成り立たなかったのでないかと思います。
 ちなみにハンス・ロットは、ワーグナーとブラームスの影響を強く受けていますね。
 マーラーはこの部分よりもトライアングルと金管楽器を前面に出したオーケストレーションとか、歌謡旋律を使った主題の展開についてはマーラーに強く継承されています。
※ハンス・ロットに関しては、九鬼蛍さんの書いていらっしゃる楽しい交響曲の世界になかなかおもしろい記事あります。

○マーラーからリヒアルト・シュトラウスへの継承

 マーラーとRシュトラウスの関係は、友好的ライバル関係ですね。大理想主義者のマーラーに対して、現実主義/職人的なシュトラウスですので水と油の関係にあります。どちらかというとマーラーの方がRシュトラウスに興味があったようで、当時かなり前衛的といわれていた「エレクトラ」「サロメ」なんかの上演に対してマーラーはかなり努力してますしね。それになんと交響詩「ドンファン」の改訂版なんかもつくっており、弟子のブルーノ・ワルターからも「先生それ、やり過ぎとちゃいますか。」と言われる始末。でも「ええんや。このころのシュトラウスは若かったのでオーケストレーション的に弱い部分をワイが直したったんや。」う~ん、さすがS級だ。

 共通点、共通点と言っても苦しいですなあ。であるとすれば、オーケストラ伴奏付き歌曲において、Rシュトラウスがマーラーから影響を受けたとも考えられなくはないですけどね。

 では実際のマーラー音楽の継承者は誰かというと、シェーンベルクだと言われております。どちらもユダヤ人だし、妥協知らずの芸術至上主義者、性格の悪さもよく似たところがあります。またマーラーはシェーンベルクをかなり擁護しており、シェーンベルクの音楽を野次った聴衆に喧嘩までふっかける有様ですからね。「彼の音楽はよくわからないんだよね。でも彼の方が若いからきっと正しいと思う。」とか言っているのが笑えますね。

音楽的にはマーラーの第9交響曲にある音色旋律とか、調性音楽ぎりぎりの和声法とか複雑な対位法的処理という考え方が、後のシェーンベルクの無調音楽から12音技法に繋がっていくヒントになっていますが、これはシェーンベルクがマーラーに質問した内容に対し、マーラーなりの回答を出した作品なのかもしれません。
 問題があるとすると、「シェーンベルクは交響曲を書いてへんから、正統な継承者とちゃいまんのと違いますか」とどこぞの黒メガネのロシア人に言われてしまうと、ショスタコが最有力候補になりますんかいね。
 マニアックな人には、コルンゴールトだという人もいらしゃるかもしれませんが。

※↑ え、室内交響曲を2曲書いておりますがな。これ無視ですかあ?

まあ、いろいろお馬鹿な考察をしてみましたが、ある芸術家からある芸術家への影響を指摘するのは、S級クラスの作曲家どうしだとかなり難しいものがありますね。それ故にS級なんですけどね。
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by ralatalk | 2005-12-08 18:21 | 音楽エッセイ

エネスコの音楽

最近、エネスコというルーマニアの音楽家に興味があっていろいろ調べております。
エネスコは、ルーマニア語では、エネスクになるらしいのですが、ここではエネスコとしておきます。
 エネスコに関しては、ヴァイオリン教本を書いたイオネル・レジェンタがエネスコの弟子であったことから興味をもち、伝記も読んでみましたし、管弦楽全集、8重奏曲、バイオリンソナタ1~3番のCDを購入して聴いてみました。

エネスコは、19世紀後半から20世紀中に作曲家、バイオリニスト、ピアニスト、指揮者として活躍した最高の音楽家の一人でもあるし、大バイオリニストのメニューインの師匠でもあるので、クラシック音楽が好きな人なら名前くらいは知っている人も多いでしょう。ただ作品については、日本ではあまり知られていないようですね。

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by ralatalk | 2005-12-02 12:34 | 音楽エッセイ