クラシック音楽を中心にしたポスト現代音楽のためのブログ


by ralatalk

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音楽理論は必要か?

「音楽理論は必要か」という話題は慣用句なようなものですけど、残念ながら作曲するには最低レベルの知識は必要でしょうね。よく「僕は楽譜を読めないんだけど作曲できるよ。」と自慢している人がいますが、曲を聴かせてもらうと恥ずかしいなるような曲が多いですね。まあ歌謡曲くらいならそのレベルでも十分と言えなくもないけど、クラシック音楽の場合は、曲を展開したり変奏する技法を持っていないと悲しいかな聴くレベルにはならないのですね。
 でもある意味、理論なんて知らないで曲を作るという大胆さも持っていないと曲なんか書けないのかもしれません。ある芸大生の曲を聴かせてもらったのですけど、非常にしっかりとしたお上品で退屈な曲だったりするので、そのことにはふれず情報を聞き出してみたところドビュッシーのベルガマス組曲の和声進行を参考にして作ったらしいことを自慢しておられました。なるほどね。個性がまったく感じられなかったのはこのためね。
 形から入るのか、心から入るのか、仏教ではよく問題になりますけれど、作曲の場合は心から入る方がよいのかもしれませんね。ここで心と言っているのは楽譜のことです。楽譜をみて自分で分析して研究する。わからないところを辞書代わりに理論書を読むというやり方ですかね。これだと生きた和声法を学ぶことができます。
音楽は実際にイメージしているよりは不協和音の比率が意外にも高いものですけど、それをどううまく個性的に解決するかということは、作曲家それぞれによって違っておりそこがセンスなんですね。これは理論書からは直接学べないことです。
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by ralatalk | 2005-01-23 02:08 | 音楽エッセイ
Synfulの登場でびっくりしているところに今度は、Gary さんところでGarritan Stradivari Violin Sample Library が$199という価格で出るらしい。これは知っている人は知っていると思うけど、2年くらい前から出す出すと言っていたGaryさんがようやく出してきたライブラリ。ギガスタ3が出たらすぐにでも出すと言っていたのに、結構開発が遅れたみたいですね。驚いたことにサンプリングライブラリではなく物理モデリングのライブラリということで、Synful のライバルになりそうな気配。

デモは以下のリンクのところにあるのですが、動画というのが意味深ですな。なんせSynfulでは、リアルな発音するために1秒間の遅延が必要なところをこのライブラリはリアルタイムで手弾きしているのですからね。音もなかなかいいですね。特にビブラートと重音奏法が自然ですね。

Quicktime MOV:

MPEG for other players:

ただどういった奏法があるのかが興味のあるところですけど、これでハーモニックスとかスルポン、トレモロ、グリサンドとか自由に出せるのであればすごいことですね。

そういう意味でこのデモでは、連打やトレモロがないのでそこのところはどうなんでしょうか。
後、バイオリンだけなのかなあ。
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by ralatalk | 2005-01-23 01:13 | ライブラリ
現在、Synfulについていろいろ調査しているのですが、海外のサイトでもやはり結構話題になっていますね。しかしながら冷静な議論というのが少ないような気がするのですね。技術革新というのは、かなりのスピードで進んで来ているし、VSLとQLSOの新秩序がどうのこうなんて、私にとってはどうでもいいこと。シンプルにリアリスティックなものが良いそれだけです。もともと生楽器の豊富な演奏表現をサンプリングだけで演奏するというのは無理な話でしたので、RPM 技術、フレーズ再構築モデリングと訳せば良いのかなあ? といった新しい技術は歓迎すべきものです。逆に反省し過ぎている技術屋さんは、「こうした技術は近年急速に理論化され進化してきているのを知っていたが、私はこの十年間何をやっていたのだろう」といっている人もいるようですが、反省しすぎるのもどうかと....。
 で今のところ冷静な判断をすると、以下のようになるでしょう。

1.サンプリング方式は無くならない
 打楽器系楽器、ピアノとか弦楽器のピチカートとかいった奏法はむしろサンプリングの方が向いていますね。

2.音色的に未成熟
 Synfulの唱える最新技術にはすばらしいものがあるのですが、音色プログラムにはまだまだ改善の余地があります。現在のところバイオリンはいいけどビオラ、チェロは駄目だし、他の楽器でも低中音楽器がシンセぽいですからね。
物理モデルのパラメータをもっとブラッシュアップする必要があると感じています。

3.  バリエーションが足りない
 ミュート系トランペットなどの特殊系音色が存在しないし、アンサンブル系の音色が現在のところまったくありません。アンサンブルも物理モデルでやるのかなあ? 

4.リアルな演奏は、MIDIの打ち込み技術に依存する
 ピッチベンド、ボリューム、モジュレーションの細かな打ち込み。ある意味これは、DTM時代に逆行する感じがしますね。指揮者が演奏者に指示するような形で演奏できなければ真の技術革新とは言えないでしょうね。まあこういう形では近いうちに実現するでしょうけど。

まあ上記に関しては、サンプリングと共存という形でも進んで来ると考えられ、時間が解決することになるでしょうね。まあ現在のところはサンプリングによる方向の優位はかわらないでしょうけれどもこの新しい技術をあたたかく見守っていくことにしますか。
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by ralatalk | 2005-01-11 01:16 | ライブラリ
VSLのギガスタ3用修正パッチをかけてさあギガスタ3を起動しようとしたら、QuickSoundDatabaseの再構築で固まってしまうという不具合が発生。
毎度のことなんですけど、ちゃんと試験して出荷しているのか?と毎回疑問に感じますね。
まあ世の中、技術者魂を無くしたコスト馬鹿な管理職が横行していますが、こういう音楽ツールは、ハートで作ってくれないと困ります。社内で金がないのなら、ユーザーにベータテストしてもらってから出荷する方法もあるでしょうに。ベーターテスターとして協力してくれた人には特典を与えるとかすればよいのですけど。

で解決策としては、再インストールすれば直るのですけど、アンインストールした後に、レジストとTascamフォルダーに入っているファイルをすべて消しておかないとうまくいかないようですね。健忘録的に記述しておきます。

まずは必要なファイルをバックアップしておいてから作業に移るのは当然のこととして、

1.レジストレーションキーのバックアップ
 ライセンスマネージャを使ってバックアップしておく

2.ギガスタ3のアンインストール(再起動必要)

3.ギガスタをインストールしておいたファイルをすべて削除

4.regeditで以下のフォルダーごと削除
 HKEY_CURRENT_USER\Software\TASCAM

5.ギガスタの再インストール

以上
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by ralatalk | 2005-01-10 23:23 | 音楽ソフト
Synfulのピッチベンド仕様のマニュアルを見ていて、ふ~んなるほど今まで何で気がつかなかったのだろうといった「コロンブスの卵」みたいな発想にニンマリしてしまいました。

例えば、ピッチベンドを使ってC→D→Eという音符を演奏させる場合を考えてみます。
C→DにベンドアップをかけD→Eにはベンドをかけない演奏をさせたいとします。
これは弦楽器なんかのスライド奏法(ポルタメント奏法)でよく使います。
不思議なことにMIDI楽器では、一つのMIDIチャンネルではこれができないのですね。
なぜならDにベンドアップされた音をいったん元のCに戻す必要があるからです。
だからこのまま演奏すると、C→D→C→Eという風になってしまいます。D→Cのベンドダウンの操作がどうしても必要なのです。
これを回避するには、MIDIチャンネルを複数に分割することで解決できますが、楽譜を分割することになるので楽譜がみずらくなると欠点が出てきます。

ではSynfulではどうするのかというと、ベンドアップされた音の次に新しい音が来たらそこでベンドアップ状態を即座に開放し、次の新しい音から演奏できるというものです。
この発想は、すごく自然ですよね。何でどこの楽器メーカーも気が付かなかったのか不思議です。

もちろん、ギターなんかは従来の仕様の方がいいので、旧来の仕様でも演奏できるようにはなっていますが。
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by ralatalk | 2005-01-10 22:59 | ライブラリ

Synful のデモ評価

「電子楽器でどこまで生楽器に迫ることができるのか」という課題を解決するには、サンプラーだけでは難しいものです。特に以下の点はサンプラーが苦手としているところです。

1.完全なレガートの表現
2.完全なグリサンド、ポルタメントの表現
(グリサンドのかかっている時間を制御できることが重要)
3.インターバルトリルの表現(4度、5度等の広い音程のトリル)
4. ビブラートを自由にかける

逆にシンセサイザーはそのようなことは比較的簡単にできるのですが、なんせ合成音なのでリアルな音色とは言いがたいものでした。でも物理モデリングのSynful を使うとことにより上記の問題を意図も簡単にでき、かつ音もリアルです。物理音源と言えば、今までにヤマハとかからも同種のものがありましたが、レベルが違うという感じです。
最大の利点としては、一つの音色でいろいろな奏法ができるためパッチチェンジをする必要がほとんどなくなったことです。今までは、一つのバイオリンの音を表現するためには、スタッカート系、サスティーン系、レガート系といった3つのトラックにメロディを分解して、それぞれにあったパッチを選択して打ち込みをしていたのですが、Synfulだと1つのトラックで十分であるということになります。このため楽曲作りの見通しがかなり良くなります。

他の利点としては、以下の通りです。
1.サンプリングベースのような莫大なディスク容量を必要としない
2.CPUパワーが少なくてすむ。操作が軽い
3.シンセなので音色のバリエーションがいろいろ作れる

ただ、いいことばかりも当然ないわけで以下の欠点があります。

1.リアル演奏を追求するには、1〜2秒のレイテンシーを甘受する必要がある。
Synfulには、リアルタイムな演奏モードとフレージングのリアル差を追求した演奏モードがあり delay for expression ボタンのオンオフで切り替えることができます。前者の場合だと結構シンセぽい音です。後者はかなりリアルな演奏になるのですが、いかんせんすごいレイテンシーになります。このため他のライブラリと同時に鳴らすには、ディレイをインサートする必要がありますね。

2.音色が少ない
現在のところ音色はソロ楽器ベースのベーシック奏法なものだけです。例えばミュート付きトランペットとかなどはありませんし。弦楽器のピチカートもない、弦楽合奏の音色もありません。

3.打ち込みの手抜きができない
 基本がシンセということでベタ打ちするとやはりシンセぽくなります。
 よって、ボリュームコントロール、モジュレーション、ピッチベンド、ヴェロシティ変化は絶えず付けていく必要がありますね。特にヴィブラートを制御するモジュレーションの付け方がキモですかね。

4.フェイザリングに注意
 物理モデルということで、同種系の音色を重ねるとかなり強くフェイザリングがかかります。例えば、第一バイオリンと第二バイオリンでユニゾンさせる場合には注意ですかね。
幸いにして、音色のバリエーションは簡単に作れるので、少し音程をずらすとか、ハーモニックスの割合を変えるとかするといいと思います。

5.Mac版がない
これはどうしようもないですけど、出してほしいですね。特にMAS対応版。

あと気づいたことなんですけど、サンプリングリバーブとの相性が抜群ですね。
かけるのとかけないのとでは、かなり感じが違ってきます。ブス女優が美人女優に変身くらいの差が出てきます。
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by ralatalk | 2005-01-09 14:55 | ライブラリ

次世代ライブラリ

ここ数年は、オーケストラ用ライブラリがかなり充実してきていましてVSL、QLSO、GPOを持ってオケ趣味している人も多いと思います。
 私なりにオケ用ライブラリの歴史を考えてみるに次のようになると考えています。

○第1世代 ベーシックなサンプリングライブラリ
 アドバンストオーケストラ、ヴィトウスといったオケ物全集。一通りの楽器と奏法が揃ったライブラリ。

○第2世代 サンプリングライブラリ+特殊ツール
 GOS、VSL、QLSOプラチナなど。
 第一世代は、単なるサンプリングライブラリであったのですが、これだとレガート奏法や繰返し連打の奏法がうまく表現できない欠点があったのですが、これを改善するためにマエストロツールズ、パフォーマンスツールなどの特殊ツールがライブラリに付属するようになった。

 後、この世代の特徴としては、奏法の充実、ヴェロシティレイヤの多重化、リリーストリガー、マイキングにこだわったサンプリングなど、ほとんど生演奏に近い演奏ができるようになってきた。

○第2.5世代 低価格化
 GPO、QLSOシルバー、VSL Horizontalシリーズなど。
 第2世代のライブラリは価格が非常に高く、VSLなどは70万円くらいしていたのだが、サンプリングポイントなどを減らすなどして、低価格を実現。これによってDTMからオケ趣味へ移ってくる人々が増えてきた。


○第3世代 物理モデリング
 サンプリングライブラリによる限界は、生楽器の表現力に対応するために非常に多くの奏法をそろえる必要があり、それを有効に生かすためのMIDIプログラムに手間がかかること、および莫大な手間をかけても効果が薄い場合があって、このところが壁になっていった。
 具体的な奏法でいうと、レガート奏法、インターバル、ポルタメント、グリサンドがサンプリング実現が難しいとされている奏法である。
 上記の限界を物理モデリングによってブレイクスルーするライブラリが出現してきた。それがsynfulである。
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by ralatalk | 2005-01-06 12:59 | ライブラリ

弱さの表現

 昨年、一番良く聴いていたのが芥川也寸志トリニタ・シンフォニカという作品です。この作品は若書きということもあり、音楽の技法の点からみると欠点の多い作品なんですが、魅力が多いメロディのためについつい聴いてしまうという不思議な作品です。この作品に関しては、それだけでホームページを作ってしまう人もいるくらいですから相当なもんであることがわかります。
 まあ私も作曲というのを遊び程度にやっていますけど、誰もが圧倒的にすごいという作品を書くよりも、永く愛される作品を作る方がずっと難しいように思います。と申しますのも前者の場合だと教わることが可能だけれども、後者は天性のものでしかないからです。もちろん後者の場合、音楽を商業的に分析して売れ筋を作るという方法で教わることが可能かもしれませんが、そんなことをやっても音楽的に正しい耳を持っている人ならたちどころにわかってしまいますし、軽蔑すらされてしまうかもしれません。これがある作品というのは、音楽の弱さとうまさがうまくブレンドされている作品なのかもしれません。その絶妙なブレンド比率は作曲家特有なものなんでしょう。特に弱さを意識的に表現することは至難ですからね。

 他に弱さをもつ作品としては武満徹の「弦楽のためのレクィエム」という作品があります。ストラヴィンスキーがその厳しい音楽に絶賛したという作品です。でも私の耳には、その厳しさというよりも曲の弱さの方が目立つ作品で、作曲家の表現しようとしているものが、弱さという風船の中で無理して膨らんでいる状態のように思えます。
 これ以降の作品は、弱さの風船を破裂させた傑作郡になってくるのですが、何回も聴こうと思う作品はあまりないように思います。もちろん好きな作品はあって、「鳥は星型の庭に降りる」「雨の樹」「海へ」という作品はたまに聴きますが、弱さというよりもうまさで聴かせる音楽です。ただ晩年になって奇跡的な弱さを持つ作品「ファミリーツリー」という作品を書くのですが、聴いていて恥ずかしいくらいの弱さに満ち満た作品に仕上がっています。
 奇跡と言っているのは、最高の音楽技法をもって弱さというか裸の音楽を素直に表現していることです。これは普通の作曲家ではできない芸当でこれに近い感覚をもつ曲は、バッハのマタイ受難曲の終曲くらいのものですかね。バッハも技法的に完璧と言われる曲よりも誰でも書けそうなメロディを素朴な技法で味付けしているものに味がありますからね。

○追記1
ファミリーツリーは女性のナレーション付き(英語と日本語バージョンあり)なんですけど、ナレーションは、若い女性で、たどたどしくナレーションしてほしいですなあ。プロのおばさんがしゃべると曲の良さが台無しになってしまう気がします。

○追記2
武満のかっこいいブログを見つけました。
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by ralatalk | 2005-01-02 01:17 | 音楽エッセイ

GigaStudio3の不具合

 とにかくGigaStudio3の初期不具合に関しては、MIDI関係、Rewire関係がぼろぼろでパッチチェンジがまともにできず、多くのインストルメント(=パッチ)をロードするとOSごと落ちるという状態であまりの酷さに日本のTascamにメールで報告しておいたのですが「ハイパースレッディングをOFFにすれば直ります。」という頓珍漢な回答しか頂けず、ほとんど絶望感が漂うくらいの状況だったのですが、ここに来て3.03になってようやく使える状況になりました(現在は、3.04が最新のようです)。

 それにしても、何で修正パッチを日本サイトで公開しないのでしょうね。今もこの有様です。商品売りぱっなしでアフターフォローなしですかね。

 まあギガスタに関しては、本家のサイトを定期的に見ておく必要がありますね。
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by ralatalk | 2005-01-01 23:46 | 音楽ソフト

DP4.51パッチ

DP4.51パッチがMOTUより出てきました。

音楽用ソフトに関しては、初期バージョンがバグバグで使い物にならず、その後の緊急パッチで対応するというのが困った定石になって来ていますが、今回のDP4.5はそこそこ使えるレベルにあったので安心しておりました。でも今回、「ダイナミックCPUマネージメント機能によるCPUパワー消費の軽減」という点を中心としたパフォーマンス向上の効能のあるということでパッチを当ててみたところAltiverbのIRレスポンスデータが消されてしまうということがありまして、パニック状態になってしまいました。IRデータのみを再インストールしてもIRレスポンスデータをなぜか認識してくれないみたいで、仕方がないのでAltiverb本体から再インストールし直した後、Altiverbの最新パッチを当てなおすという手段で復帰できました。
まあAltiverbにかぎらず他のプラグインソフトでもこの手の初期化エラーの報告されているようです。ちょっといけていないパッチですね。まあDP本体に関しては影響がないようなのでこのバージョンで使っていますが、少し心配。バックアップはこまめに取っておきますかね。
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by ralatalk | 2005-01-01 23:17 | 音楽ソフト