クラシック音楽を中心にしたポスト現代音楽のためのブログ


by ralatalk

<   2004年 11月 ( 1 )   > この月の画像一覧

ハンス・ロット

行かざるか、行くべきか。

なんせ「初演」という言葉を聞いただけでうきうき気分だし、あのグスタフ・マーラーに多大な影響を与えたといわれているハンス・ロットということで、これは絶対に行かなくてならんだろう。
人生は、初演との出会いがすべてだと日ごろ考えているので、
仕事の忙しいさなか、すべてをぶっちぎって、
ハンス・ロットの日本初演に立ち会ってきました。

海外有名オケのだらけ切ったプログラムが氾濫するなかで、マエストロ沼尻の渇を入れるような選曲の良さには、いつもながら感心してしまいます。こういう人には、もっと良いオケを振らしてみたい気がしますね。

結果は、作品としては二級品のように感じましたが価値ある実験作品。オーケストレーションがはちゃめちゃな部分と効果的な部分が混在しておりすごくおもしろかったです。

さてハンス・ロットという人ですが、さすがはマーラーが認める数少ない音楽家の一人です。この時代にこれだけの実験的音楽をやれるとはただ者ではないですな。というか、マーラーの初期作品は、ハンス・ロットとからパクリまくっているではないですか。
 20代前半でこれだけの才能を示せるのだから、もう少し長生きしていれば音楽史もかわっただろうに、ブラームスから酷評されたからといって、気がおかしくなってしまうのがあまりにも情けない。その点、マーラーもブラームスから嫌味な批判をされていますが、「あんた以上の音楽を書いてやる!俺様は天才なのだから」という気概があったので、後世に作品を残すことができた。
 この差ですなあ。作曲家たるもの自分を信じることができる者だけが生き残れるのです。「いつか私の時代が来る」というのはマーラーの残した有名な言葉ですからね。

 それにしてもうかばれないハンス・ロットですが、その音楽はマーラーによって完全に継承されているのだから、ある意味、歴史にその作品を残せた数少ない作曲家の一人といえるのかもしれませんね。
[PR]
by ralatalk | 2004-11-12 22:10 | コンサート