クラシック音楽を中心にしたポスト現代音楽のためのブログ


by ralatalk

アルバン・ベルクのバイオリン協奏曲

最近、この曲と遭遇する場合が多くなっているのが不思議。こちらが意識していなくても、向こうからやってくる場合、私はよっちゃんよりもとおくへいきます。ということで今回は、アルバン・ベルクのバイオリン協奏曲を取り上げます。

クラシック界では『アルバン・ベルクに駄作なし』という格言がありますけど、そのなかでもバイオリン協奏曲は傑作中の傑作。なみいる強豪作曲家の中でも、ずば抜けて高い評価をうけているバイオリン協奏曲なんですけど、一般の人は、どのように聴こえているのでしょうかね。(おしえていまのきもちを。)

※そういえば、武満もこの曲をヒントに「遠い呼び声の彼方へ」というバイオリン協奏曲を書いているのですね。でも、ベルクの方が壱枚も弐枚も上ですね。



この前、たまたまテレビを見ていたら、この曲が終わったあとで、さすがにビールは飲んでいませんでしたが、

「なかなか、なんかいなきょくですが、なかなかよかったです。」

との女子アナの感想がありました。南無かい?。そうなんですかね。今風の映画音楽レベルだと思うんですけど、この曲は何階なのか。私は、中学時代に良く聴いていた曲なので、慣れっこになっているのか、複雑な響きではあるけれども『なんかい』さはあまり感じません。久しぶりに聴いた感想は、う~む、無調の12音音楽なんだけど、25番目の調に聴こえるなあ。というものです。

南海と言えば、野村監督。とちがったか、恐い師匠であるシェーンベルクのバイオリン協奏曲。これは、スゲ~南無かい。お下品失礼。
ぶーれーずよりも、りげてぃよりも、くせなきすよりも、ず~と、とおくにいける。
このままずうっとあるいていくと、どこにでるのだろう。
しらないうちにわたしは、まにあになるのかしら
あのハイフェッツですら理解できなかった曲なので、一般聴衆には理解不能というのは間違いないところ。対ショスタコ型猛者級マニアでも、この曲の克服は大変でしょう。

それなのに、最近、「シェーンベルク バイオリン協奏曲」という検索用語でわたしのブログにひっかけてくるチャレンジャーが多いのです。クラヲタは、そこに山があれば登ってくるもんなんですが、それでも数が多いので「何か異変が」という感じがしたので、調べてみたらわかりました。

ヒラリー・ハーンが新譜出しているのですね。なるほど。買って聴いてみたけどわかんなかったかというのが正解?。
ゆめのなかではへびのあめがふり うまれたりしんだりしたのかなあ
それにしても、おそるべしはヒラリー・ハーン。このクラスの人になると年がら年中、「メンチャイベトブラ」だけを演奏していればよいものを、果敢にマニアックな曲に挑戦しています。いくら死人がでようともクラシック音楽のチョモランマと言われている「シェーンベルク バイオリン協奏曲」登頂をあなたは目指したのですね。
感心するのは、彼女のディスコグラフィーでして、かならず有名曲+マニア曲となっています。まるで将棋の名人の棋譜のような感じです。相当、音楽に対して誇りを感じているのですね。ヒラリー・ハーンには、そろそろ若手から中堅の才能ある作曲家に作品を書いてもらう時期だと思います。

大バイオリニストとなるには、歴史に名を刻むには、これは重要なことですね。
オイストラフにはショスタコ、シゲティにはプロコ、ハイフェッツには、プロコ、コルンゴルトとかウォルトン、他たくさん。クレメルには、シュニトケですからね。

がんばれ、ヒラリー。マニアックな曲を演奏するのであれば演奏会にかならず参上つかまつりますですぞ。応援モード終了。
チケットゲット完了。曲がシベリウスなのでがっかりですが、行くことにしました。それにしてもシベリウスはもう何回も聴いてますね。よほど縁があるんですかね。
※来日直前インタビューがここにありました。やはりクラシック音楽のレパートリーに対して歴史的意味を考えており、意識が高い人ですね。若くして大物ですな。

ということで、元に戻って、ベルクのバイオリン協奏曲。

さて、この曲、当時、最新の技法であった12音音楽をベースに調性も甘味料として使われており、バッハのコラールの引用もあったりします。こうした作曲上のウンチクは、マニアックなサイトにいけばいくらでも書いてあるので、そちらを参照してもらうとして、久しぶりに聴いての感想は、何かバロック時代の合奏協奏曲風な作風だなあという感じです。

●もしかしたら合奏協奏曲なの?

 ビバルディの合奏協奏曲のようにバイオリンがほとんど弾きっぱだし、バイオリンのパッセージと他の楽器が絡んでくるというのもバロック風。音だけだと、わかりにくいのですが、映像でみていると、なるほど、なるほど、ここでこう絡んでこうなるのかという感じで見ていて楽しいですね。ソリストもうまく絡んでくれたらにっこりしているし。

特に見落としていた点は、第2楽章で、コンマスとソリストがかけ合う場面。これは全部ソリストがやっているものと思っていたのですけど、絡みつつ演奏していたのですね。フム、フム。

まるで哲学ですね。バイオリンの問いかけが、ソクラテスで、オケは、アテナ市民という感じ。ソリスト(ソフィスト?)の問いかけに、どううまく応えるか、オケ(市民)のプレイヤーの方が実はスリリングだったりするのかな。いいですね。この曲。オケ側のプレイヤーとしてやってみたい気がします。

●左手の動き
 
 これも見落としていたのですけど、左手のピチカートの出番が多いですね。小指がしんどいぞ。それと指の広げ方が、あまり見られないパターンのところも多いし、さすがに難しそうです。これはハーモニックス奏法と関係しているのでしょうかね。複雑な指使い。まるで綾取りをしてような感じですね。
[PR]
by ralatalk | 2008-02-26 18:17 | バイオリン協奏曲