クラシック音楽を中心にしたポスト現代音楽のためのブログ


by ralatalk

森の歌を聴いてきた

マニアの合言葉は、「コンプリート」ということで、本日も日比谷詣です。

今回の演目は下記の通り。
  1. ショスタコーヴィチ:祝典序曲
  2. ステージ・オーケストラのための組曲「ジャズ組曲 第2番」より
  3. オラトリオ「森の歌」

    指揮:井上道義 
    管弦楽・合唱:東京アカデミッシェカペレ 
    独唱:志田雄啓(テノール)/鍾皓(バス) 児童合唱:すみだ少年少女合唱団


今回は、アマオケの演奏になります。アマオケといっても東京周辺のオケは、かなりハイレベルな演奏をするので侮れません。東京アカデミッシェカペレは今回初めてですので楽しみであります。




まずは、このオケの印象は、如何のように思いました。

  1. 技量のバランスが良し。
     アマオケはある特定のパートがうまかったり、あるいは下手だったりすることが多いのですが、ここはずば抜けてうまいセクションはないかわりに全体のバランスが良いです。
  2. アンサンブルのまとまり。
    さすがに一流プロが指導しているだけあって、うまくまとまっています。アマオケにはめずらしく、各パートの演奏をよく聴きながら演奏しているのが好印象。
  3. 曲の間合いが良い。
    最近、特に気になっているのが、各フレーズ間の間合いがせせこましいというか、呼吸するタイミングが悪い演奏が、プロ、アマ問わず増えてきているのですが、これは、歌ものはやらずに大編成の器楽ものばっかりやって団体に多い共通の欠点。でもこのオケは、声楽作品も積極的に取り組んでいることもあって、間合いが自然ですね。
  4. 打楽器
    全体的に良い響きのオケなんですけど、打楽器軍団は課題が多いですね。単にたたいているだけの音色が多いのでオケとの溶け込みが悪いです。特にグロッケンとシンバル。そしてティンパニは、響きの止め方が遅いし。まあこの辺は、一流プロの生演奏を見て、聴いて研究してほしいですね。サンクトペテルブルク響の打楽器奏者は、かなり音色に気をつけて演奏していましたが、このところが盗めるところは盗んでおいてください。国内ですと都響、N響が手本になると思います。


さて、演奏の方ですが、以下にまとめます。

  1. 祝典序曲
    この曲は、ブラスバンドに編曲されているバージョンの方が有名かもしれません。オケ版では、初めて聴きました。動きの激しい華やかな曲で、最後は、舞台袖にエキストラのブラスが入るハデハデさです。個人的には、弦楽器軍団にもう少しパワーがほしかったところですけど、金管軍団がこれだけ大勢いてはなかなか大変ですね。

  2. ステージ・オーケストラのための組曲
     この曲も初めて聴きました。もともとは、ジャズ組曲第二番と誤解されて認識されていた曲。ギター、アコーディオン、サックスが入るので、滅多に演奏されることのない珍曲。これを生で聴けたのは、ラッキーでしたが、聴いた感じ、クラシックというよりも軽音楽という感じなので少しがっかり。毒のない楽しいだけのショスタコなんていうのもあるのですね。
     ところでこの曲に関しては、ギターとアコーディオンはどこで活躍するのか楽しみにしながら聴いていたのですが、アコーディオンが目立ったところは1ヶ所のみ。ギターは、?でした。そもそもギターを入れる必要があったのか不思議ですね。

  3. 森の歌
    今回のメインイベントです。実は、この曲も初めて聴きました。美探先生の青春時代には良く演奏されていたとのことですが、歌詞が歌詞だけに最近では聴く機会はあまりないです。体制迎合の代名詞的な作品ですが、音楽自体は丁寧に良くかけており、決して手抜きしていないのが、ショスタコのプロ魂というところですか。
     先のステージ・オケのための組曲と違って、ショスタコらしいサウンドが入っているのが好印象。こころなしか、5番とか8番のパッセージが入っていたようななかったような。
     演奏の方はよく練習されており、好印象。ただ、独唱者の方は、前回のバビヤールと14番で、圧倒的な歌声を披露してもらったアレクサーシキンの声が未だに耳に残っているので、バスとテノールの人には悪いですが、やっぱり格の違いがありますね。体格面でこうした曲は、日本人にはどうも不利なようです。
     特筆は少年少女合唱団のみなさん。ロシア語、さぞ大変だったでしょうに良く歌えてました。

全体的な、印象としては、アマオケとしてはかなり良くやってくれた演奏だとは思うのですが、圧倒的な熱演だったサンクトペテルブルク響や、本気モードの広響の演奏を聴いてきた耳には、比較するのは間違いだとは思いつつも、何か薄い感じがしてしまうのですね。そういう意味では、この日取りと曲目では、少し残酷なような気がします。初日にやってもらえれば、印象も随分と変わったでしょうが。次回、別な機会があれば、聴きに行ってみようと思います。

さて、次は最難曲の第4番。次は期待できそうですね。
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by ralatalk | 2007-11-25 20:17 | コンサート