2006弦楽器フェア
2006年 11月 05日
今回、ざっとの感想は、年々日本人制作者の腕があがっているなあというものです。この世界に興味のある人は、菊田さん、高橋明さんが海外の大きなコンクールで優勝していることはご存知なことだと思います。両名ともにクレモナで活躍している制作者さんですが、もちろん国内にもすばらしい制作者はたくさんいらっしゃって、競い合っているなあいう印象を持ちました。
特によかったなあと思ったのは、橋本さん、松本伸さん、陳昌鉉さん、荒井さん、クレモナ在住にはなりますが、松下敏幸さんのバイオリンは、それぞれに特徴があって響きが良いですね。
日本以外だと、Marco Imer Piccinottiさんの作品の中に良い楽器がありました。イタリア物は高額なんですけどお値段的には100万円前半でリーズナブルでしたね。
でも個人的に最も気に入ったのは、Marco Coppiardiさんのオールドフィニッシュ仕上げの2006年の作品。持った感じと弾いた感じが「おお〜」という感じで貫禄を感じました。弾きやすく気品のある柔らかな音色で反応も素直であったので、かなり良い楽器と思って、価格を尋ねてみると350万とのこと。新作でこの価格は、ビソロッティ、モラッシーと同格。すごい巨匠だったんですね。不勉強でした。名前を記憶させて頂きます。
※音楽ジャーナリストの渡辺和さんのブログにMarco Coppiardiさんの詳しいことが書いてありました。皇太子殿下のビオラを製作した人だったんですね。すごい。
まあバイオリンに関しては、このくらいにして、
「弦」におもしろい製品が出ていました。スウェーデン製のクラウンバイオリン弦という製品で如何にもバイオリン弦らしい潤いのある響きでとても気に入りました。価格も安いので手に入ったら早速張ってみよう思います。これはヒット商品になる予感がします。