クラシック音楽を中心にしたポスト現代音楽のためのブログ


by ralatalk

ハモンの定期演奏会

東京芸術劇場でアマチュアオーケストラのハモンの演奏会に行って来ました。

曲目は以下の通り。

オーケストラハモン 第15回定期演奏会

日時:2006年7月23日(日)
指揮:今井治人
曲目:
R.ワーグナー/楽劇「神々の黄昏」より抜粋
R.シュトラウス/交響詩「英雄の生涯」

前回、初めて聴いたときは、金管楽器の圧倒的音量にびっくりしたのですが、今回は、随分と大人しくなったものだというのが第一印象です。それでも普通のオケよりはパワーはあり余っているのですけどね。



まずは、ワーグナーから。よく考えてみるとワーグナーのオケ曲を演奏会で聴くのは、今回はじめてです。ワーグナーは嫌いではないのですけども、若者向けの高カロリーな音楽なので、無意識に敬遠していたのかもしれません。

 まずは出だしの木管とチェロの音程が不安定なことに少し不安がよぎりました。ここは半音階的な動きでかつ弱音なので、アマチュアオケでは、難しいところなのかもしれません。やがて第一バイオリンが入ってくるあたりからオケ的には安定した響きになってきました。
 冒頭もそうなんですけど、気になるところが、弱音部分の金管楽器のハーモニーで、チューバ、トロンボーン、ホルンの音程と、音量のバランスが少し崩れ気味で、ハーモニーが濁るというところですかね。これも半音階的に進行するバスパートの上にハーモニーを載せる個所になるので、どのセクションに音程をあわせれば良いのか混乱するところで、難しいところですね。特にチューバはしっかりしてあげないと、上に来る金管セクションは厳しいですね。
 とはいえ、弁解の余地はあって、今回、コントラバスを舞台左に極端に寄せていこと、およびその間にチェロパート、第一バイオリンパートが入ることから反対側にいるチューバやホルン奏者は、コントラバスの音が聴こえ難くくなっているので、音程を取るのにかなり苦労したと思います。これはプロでも厳しい配置で、マエストロは、このところを考えてあげてもよかったのではないかと思います。

 ワーグナーの方は、オーケストラ配置の問題もあってか、すこし心配な演奏だったので、難曲の英雄の生涯は厳しいかなあと思ったのですが、こちらの方が安心して聴けました。特に良かったのが、小太鼓の連打が入ってくる少し前から最後に向かっての音楽の進行は、躍動感がある良い演奏のように思いました。
 まあ結果、アマオケとしては、最高レベルに近い仕上がり。難があるとすれば、木管パートの音量バランスですかね。特にフルートが弱いです。オーボエを除く木管セクションはこのオケの弱点で、各奏者の技量の格差が大きいのですね。でもここを補強するためにプロのエキストラを雇うというのは、アマオケとしては、本末転倒なので、団員の内部努力でカバーしてほしいところです。

あるいは、少し工夫してみて、楽器配置を考えてみる手もあるかもしれません。木管セクションは、通常、オケの真中に持っていくのですけど、思い切って左側に寄せるという手もありかなあと思います。持ち前のハイパワー金管を生かしつつ、木管も聴こえるような配置。その昔、ストコフスキーが実験的にやったような木管をオケの第一バイオリンの前に持ってくるというのも、場合によってはありと思うんですよね。

まあ、細かく書き過ぎましたが、こんなところをネチネチと気にするのはコアなマニアな人達だけでしょうから普通の人は、それ程気にするレベルでもないかもしれません。ということで、文句爺の音楽評論家モードは終了。

次はお楽しみモードへ移行。今回の演奏会におけるお楽しみは、以下の通り。

1.舞台裏でのホルン

舞台裏でのホルン演奏。CDだとこれがなかなかわからないのですけど、やはり生演奏だと違いがはっきりわかりますね。ホルン奏者が、席にいないと思ったら、舞台裏で吹いていたのですね。

2.ワーグナーチューバ

 ワーグナーチューバが複数、用意されており、ホルン奏者が曲の途中でホルンとスイッチしていたところなんかは、航空母艦上で爆撃機の戦闘準備中という感じで、わくわくするものがありました。
「ほう、これがワグナーチューバの音なのか。」と感心。でもレアな楽器なのによく揃えましたね。

3.ロシア風、19世紀スタイルのオーケストラ配置
 
 舞台に向かってコントラバスを左へ、バイオリンは両翼配置でチェロ左側、ビオラ右側のオーケストラ配置
 アンサンブルが難しくなるので、コントラバスを左に配置する理由が、今一わからなかったのですが、この配置の利点については何だろうと考えています。もしかしたら歴史の検証的意義ということですかね。

4.ソロバイオリン
 以下は内緒のメモなので決して読まないでください。

 先生は少し緊張していたのか、ソロの出だし、ほんの少し高域を外してしまった個所があったので、私も少し緊張しましたが、後は無難に演奏。もともと甘い音色が持ち味で、ホールで聴くとさらに甘い音が倍加されていました。とは言え、恐妻家であったリヒュアルト・シュトラウスの気の強い奥さんを表現したソロバイオリンなので、個人的には、もっと骨太でごつく弾いてもらいたい気はしましたが、このところは演奏者の性格の良さが自然と出てしまうのですね。

後は座って弾くのと立って弾くのでは、ホールの音の抜けに違いがあるとは思いますが、ここは、オケが大編成なだけにもっと目立って弾いてもよかった気もせんでないですね。

↑ということで、ここはくれぐれも秘密です。
[PR]
by ralatalk | 2006-07-24 18:08 | コンサート