クラシック音楽を中心にしたポスト現代音楽のためのブログ


by ralatalk

ショスタコーヴィチ:バイオリン協奏曲第2番

最近、CDの購入するときに心掛けているのは、バイオリン関係のライブラリを充実させるということで、バイオリン協奏曲に関しては、かなり優先順位を高くしております。



バイオリン協奏曲の世界で有名な作品は、俗にメン・チャイ・ベト・ブラです。メンデルスゾーン、チャイコフスキー、ベートーヴェン、ブラームスの4大バイオリン協奏曲のことを日本ではこう呼ぶのですね。なんかおもしろい。

よく演奏される理由としては、バイオリンの名人芸とオーケストラとのバランスが良いことと、曲調が明るく派手というのがあるのでしょうね。この次くらいに有名な曲となると、シベリウス、バルトーク、ベルク、パガニーニ、ヴィニアフスキー、シューマン、ドボロザーク、コルンゴールド、ショスタコーヴィッチですかね。

個人的には、バルトークとベルクの協奏曲は、メン・チェイ・ベト・ブラよりも好きなんですけど、演奏会で一番聴いているのは、不思議とシベリウスなんです。でもシベリウスは何回も聴いているわりには、どんな曲だったけなあ?という感じでぜんぜん旋律を覚えられないという不思議な曲です。

 逆に難解と言われているベルクの協奏曲の場合は、冒頭のバイオリンを調弦しているかのような旋律は、印象的で結構頭に残ります。
そして、今回のショスタコーヴィチの第二番の協奏曲は、実演で聴くチャンスは何回かあったのですけど、まだ聴いていなかったので、CDで聴いてみることにしました。

聴いた感想は、典型的なショスタコーヴィチの曲。冒頭の暗くて重い雰囲気から最終楽章のドンちゃん騒ぎといういつもパターン、ヒステリックな笛の音と、低弦のドンドコ・ドンドコ・ズコズコドンという執念深いリズムと、小太鼓のタンタタ・タンタタ・タタタタンという囚人を警棒で追い立てているかのようなリズムの競演。
 主役のインテリ役のバイオリンも非常にがんばっているのですけど(たぶんかなりの難曲)、脇役(たぶん悪役)のくせに妙に目立つ小太鼓に完全に主役を奪われてしまっているというところに、「いかにもショスタコらしいセンスを感じる」ということでおもわず笑みがこぼれました。
曲としては悪くはないし、むしろショスタコ・ファーンなら大好きになりそうな曲なんですが、「バイオリン協奏曲としては、どうなんでしょうか?」と、微笑みつつ突っ込みを入れたくなるというところですかね。

パガニーニの協奏曲とまるで逆パターンで、オーケストラ側の圧勝です。ソリストとしては、力対力で勝負にもっていくのが難しい曲なのかも。飛び道具の小太鼓は禁止したとしても4対6でオーケストラ側の勝ちですなあ。
深読みすると、演奏努力が報われないインテリなバイオリンがショスタコで、オーケストラ側が当局、KGBが小太鼓で、木管の高域が市民の叫びということだとすると、妙に説得力があるようなないような。
こう解釈するとなんか不気味な感じがしますね。

追記:
 ハチャトリアンのバイオリン協奏曲もリズム感が豊でかなり良い曲なんですけど、なぜか演奏機会に恵まれませんね。
[PR]
by ralatalk | 2006-06-12 12:44 | バイオリン協奏曲