クラシック音楽を中心にしたポスト現代音楽のためのブログ


by ralatalk

短調の階名読みが判明。でもこれは...。

東川先生の「移動ドのすすめ」には短調の読み方が詳しく記載されておりました。

問題です。以下の音名で、階名はどう読めばよいのでしょうか。

短音階   :A B C D E F G A
和声的短音階:A B C D E F G# A
旋律的短音階:A B C D E F# G# A

回答は2つ。

1.伝統的移動ドの場合
 すべてラシドレミファソラ
 つまり#は無視せよとのこと。

2.トニック・ソルファ法
 ※申し分けありません。ららトーク読みにしています。

 短音階   :ラシドレミファソラ
 和声的短音階:ラシドレミファサラ
 旋律的短音階:ラシドレミベサラ

 トニック・ソルファ法では、旋律的短音階のファ#はベ(ba:正式にはベイと読む)
 トニック・ソルファ法では純正律を基準にしているため、本来のファ#の「se」とは
 音程が微妙に違います。 

感想:

1.短調における伝統的移動ドについて

伝統的移動ドは、ちょと酷すぎる教え方ですね。これだと犬、猫、サルをすべて犬と呼びなさいと言っているようなもんです。実際、(F G A)、(F G# A)、(F# G# A)はまったく音階のイメージが違うにもかかわらずラシドと歌えと教えられたときに、「これはペテンではないのか」とものすごく反発がありました。小学校時代、私はこれですごく悩んで、教師と教科書は嘘を教えていると思って、音楽が嫌いになり、高校時代に和声法と対位法を学んでようやく、こんなデタラメを信じちゃ駄目なんだと納得したくらいですからね。
教科書が騙す意図はないでしょうけど、子供にはしっかりとした真実を理論的に教えてあげるべきです。子供はそんなに馬鹿な存在ではないです。子供は真実を求める存在です。
故にこんな頭が混乱するような理論を子供に教えるくらいなら固定ドで教えるべきです。

2.短調におけるトニック・ソルファ法

トニック・ソルファ法においては、短調の主音を「ド」とするのか「ラ」とするのかが、良く分らなかったのですけど、「ラ」で読むということがようやくわかりました。
トニック・ソルファ法の考え方には、まったく同意できます。しかもマニアックにも旋律的短音階のファ#の階名(ba)までも準備しているところが、音楽に対する深い思想を感じます。理論というのはきっちりとした整合性が必要ですが、トニック・ソルファ法はその点、十分に満足していますし、平均律では表現できない旋律、旋法の真の姿を学ぶ意味においても、音楽の基礎とも言える理論です。

3.感想(単なるぼやきかも)

東川先生の移動ドの指導で疑問に思うことは、伝統的移動ドは理論的に駄目駄目君なので放棄し、トニック・ソルファ法かコダーイ・システムによる移動ドにすべしと明言して論じてほしかったような気がします(たぶん、お気持ちはそうなんでしょうけどね。)。
また#をシ、♭をファと読めというのがありますが、場合によっては、#を「se」「ba」と読む場合もあるとはっきりと明記した方が読者にとってはわかりやすいです。旋律的短音階の場合は例外ですなんていうのは、公約を守らない政治家がいうような言い訳に過ぎない気がします。ましてや旋律的短音階のファ#がソ#と転調や変質和音、非和声音のイ音、経過音におけるファ#とソ#と区別するのは、専門的に和声学を学んで和声分析できなければ、判断できないレベルの内容で簡単ではありません。

後は、せっかくのこの分野の第一人者で尊敬されるべき人なんですから、トニック・ソルファ法における日本語の階名を決定して頂けると非常に助かります。何で文部科学省に任せて重要な問題を先送りするのか、不思議です。階名が増えて混乱するという反対意見もあるそうですけど、そんなに日本人は馬鹿ではないと思うんですけどね。

教育の方法としては、確かに移動ドにおける読替えは難しいものがあるので、小中学校で教えるときには、5度関係の長調と、同主調の短調に限るとか制限を加えて教えるというのが良いと思います。これだけも音楽のバリエーションは豊富になるし、作曲の上でも実用的であります。このときにファ#をse、シ♭をtaと教え、短調のときには、長調と短調の違いを理論的に教えてあげた後に、ファ#のbaとソ#のseを教えてあげればそれ程、難しいことではないし、実際、子供にこうしたことを教えてあげると興味を持って聞いてもらえるし、自分で音階を作る子供も出てくるでしょうから、かなり良いことだと思います。
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by ralatalk | 2006-05-24 00:01 | 移動ド