クラシック音楽を中心にしたポスト現代音楽のためのブログ


by ralatalk

将来のソリストに幸あれ

 私は、良く外人に道を尋ねられたりすることが非常に多く、不思議に思っています。何ででしょうね。日本人からは、ほとんどそういうことはないのですが。
英語で「○○へ、行くにはどうしたらよいのか?」と尋ねられるのですけど、道順を英語で教えるのは、非常に難しいので、大抵は、「OK!, Let's go with me.」と言って案内してあげています。

で、今回は、お茶の水を歩いていたら、若い男のイギリス人が近づいてきて
「シート・ショップ、コカはどこにあるのか?」と英語に尋ねてきました。



「シート・ショップ?」
とそれは何だというと、
「ベートーヴェン、モーツアルト、バック(バッハのこと)、パガニーニ!」
と言ったので、
「OH! 、ラヴェル、ドビュッシー、バルトーク、シェーンベルク」
と思わず回答したら、
「すばらしい。あなたは音楽大学の人ですか?私は、バイオリニストで楽譜を探している。コカショップを知らないか?」
と言われたので、ははあん、背中にしょっているバイオリンを見て尋ねてきたのですね。どうやらコカ・ショップというのは、日本の楽譜関係の古本屋では、最も有名な古賀書店のことらしいのです。
「私は、パガニーニのカプリスを探しているんだ。」ということなので、
古賀書店に連れて行ってあげました。ちょうど私も東川先生の「移動ドのすすめ」を探していたところだし。

外人さんは、店に到着するなり非常に喜んで、楽譜をあさっています。
「バックの無伴奏チェロ組曲のバイオリン版はないのか?」と言って来たので、びっくり仰天。
「そんな編曲があるのか?」というとあると外人さんはきっぱりとある回答。
iPodを取り出し、私に聴かせてくれました。間違いなくチェロ組曲です。
お店の主人も
「そんなのは聞いたことはないが、世の中は広いのできっとあるのだろう。フルート編曲版はあるが、それでよいのか尋ねてみてくれ。」
と言われたので、
「フルート版だけど、これでは駄目か?」
というと、
「バイオリン版がほしい。」
明確に返事されたので、
「この店にはないけど、この近くにバイオリン専門店があるので、いっしょに行きますか?」
「サンキュウー、悪いね。」
ということで、下倉楽器に連れて行って上げたところ、目を丸くして喜んでいました。
店に行く途中で、
「あなたは、ソリストなんですか?」と尋ねたところ、
「ソリストになるために修行中。」
とのこと、がんばってください。それにしても、この外人さんは、運が良すぎます。この広い東京で、楽譜専門店とか、弦楽器専門店を正確にナビゲートできる人に道を尋ねたのですからね。将来のソリストに幸あれ。
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by ralatalk | 2006-05-15 00:39 | 音楽エッセイ