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クラシック音楽を中心にしたポスト現代音楽のためのブログ


by ralatalk

肩当ては不要?

ぱらぱらとサラサーテの古い号(VOL.5)を読んでいたときのこと。私にとっては衝撃的なインタビュー記事がありました。アーロン・ロザンドさんというヴァイオリニストのインタビュー記事だったのですけど、その中で、

「肩当てを使うと、最初は弾きやすくなったように感じるかもしれませんが、これは子供に歩き方を教えるときに杖を持たせるようなもので、決して自然な姿勢ではありません。美しい音を出すためには、まず正しい姿勢を身につけること。そうすれば、技術的な問題の50%は解決するはずです。」


とあり、彼のバイオリンケースの中には、ハイフェッツの写真が入れてありました。これは理想とする演奏フォームとのこと。

ガ〜ンと言う感じで、「ええ、そうなの!!」ということで、アート・オブ・バイオリンのDVDを再度見直してみると、ハイフェッツもミルシティンもオイストラフもシゲティもメニュインもみんな肩当てをしていません。まあしているバイオリニストもいましたが、私の興味のあるバイオリニストはすべて肩当てをしていない事実に驚愕してしまいました。

今までは、肩当てなしにバイオリンは弾けないのだろうと思っていたので、あまり深いことは考えておらず、これはいかんということで、いろいろ調べてみることにしました。

まずは、森元志乃さんの著書「ヴァオリン各駅停車」を読んでみると、奏者各自の体系や演奏姿勢などで判断し、

1.ヴァイオリンが下がる。
2.ヴァイオリンが左肩の上に乗せ預けてしまう。
3.肩が上がってしまう。

以上の場合は、肩当てをした方が良いとのこと。

さらに、佐々木さんのWebサイトを覗いてみるとQ&Aのなかで、顎当てと肩あての役割とその原理が書かれていて、非常に参考になりました。
http://www.sasakivn.com/werkstatt/qa/halten2.htm
↑これはすごくわかりやすいです。ヴァイオリン弾きにとっては必読ですね。

ここまで、わかったところで、肩当てなしで4〜5日弾いてみての感想ですけど、

1.高域が通りやすくなり音が抜群に良くなる。
2.顎と鎖骨からの振動から音が伝わるので、よりクリアーに音程を認識できるので、音程が取りやすい。
3.楽器との一体感がある。→なんか幸せな気分。
4.左手の支えがなくては、楽器の保持が難しい。
  →顎当てを変更することで何とかなるかなあという感じ。フレッシュ型かなあ。
  →すこし、肩の方によせると左手なしでささえることはできるのですけど。
5.支えが安定していないのでポジション移動とかビブラートがかけずらくなる。
  →4を補正できればこれは解決か?。
6.ボーイングは肩当てなしの方が楽かも?
7.顎をひくために胸を張らねばならんので、良い姿勢になるような気がします。
8.鎖骨や顎が痛くならないか心配。→今のところは大丈夫ですけど。

まあやって見た感じは、なかなかいけそうな気がして来ました。特に楽器との一体感が得られるのは、結構なメリットと感じているので、先生と相談してどうするか決めてみますかね。
by ralatalk | 2006-03-20 00:25 | バイオリン