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クラシック音楽を中心にしたポスト現代音楽のためのブログ


by ralatalk

ピアノスーパーレッスン 2回目

前回、アントルモン先生の指導が効いたのか、今回の生徒さんは割と音楽の表情に気をつけて演奏していましたが、まだ音質が堅いのと、表情が不器用というか、モーツアルトをどう表現していいのかわかっていない部分があります。アントルモン先生もこれでは仕方がないということで、自分の演奏の型にいったんはめてから教えるというスタイルで教えようと考えているようです。
 「変なクレッシェンドをかけるな。」「テンポを守って」「丁寧に」「そこはピアノだ。」「そこはフォルテだ」「もっとレガートに」
という指導からもわかるように、演奏の内面的表情付けのアドバイスはほとんどしていないことに感心しました。まずはこの生徒さんが、そのレベルに達していないと観たのでしょう。これは正解ですね。モーツアルトを聴いていない人にモーツアルトは弾けない。よって指導しても無駄。まずはモーツアルトの音楽に関心をもてということが最終的なアドバイスになるんでしょうね。

 何気なくやっていることが言葉として形になる。外部からレッスンを見ていると気付くことが多いですね。

ピアノの音。同じ楽曲を弾いているのにもかかわらず、先生の奏でる音はフクヨカでやわらかい粒のそろった音。この秘密を知りたくてずっと先生の演奏をみていたのですけど、気付いたことは、手のフォームがきれいで無駄がない。フォルテでもピアノでも形が一定していること、指の返しの準備が完全であること、中指と薬指をうまく使った運指等、ただこれだけでも何か足りないということで、更にみていると、先生は弱音ペダルをうまく使っていることに気付いた。なるほどね。フォルテのときとピアノのときの音色差を付けているので、あの独特のフワ~とした感じを出しているのね。これが秘訣か!?

なるほど参考になりますな。

●追記

今回もこの生徒さんはやってくれましたね。トリルは上から演奏するというバッハ・スタイルで個性を炸裂させていました。ブラボー!。でも先生は、この場合トリルは下から演奏した方が音楽的でしょうとアドバイス。先生を試す意図があったとしたら、なかなかイケテルキャラだなあと感心。ちなみに私は見破れませんでした。まだ、まだ修行が足りませぬ。
by ralatalk | 2005-04-13 10:50 | 音楽エッセイ