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クラシック音楽を中心にしたポスト現代音楽のためのブログ


by ralatalk

第123回 音色と体の動きの関係

本日のレッスンは汗だくだく。気温が上がってきたというのもあるのですが、レッスンの内容が、ちとハード。
今回は、体の動きと音色の関係ということでの集中講義。シュロモ・ミンツのコンサートに触発された美探先生の新メニューです。もともと美探先生は、バイオリンは体を動かしながら演奏するのが良いとお考えなのですが、そのポイントについて、まとまって教わったことはありませんでしたが、今回のレッスンではそれを教えていただきました。




そもそもバイオリニストには、派手に動かす人もいれば、動かさない人もいます。これは別にショウを意識していうのではなく、動かす理由があるのです。派手に動かす人としては、カルミニョーラ。あの高速スピカートと音量を出すために、体全体をつかった豹のような動きで実現。ヒラリー・ハーンはほとんど動かさない派。彼女の場合は、手の指が人並みはずれて柔らかいためか、体の動きは最小限。これは超高速ビブラートを安定して出すためにも重要なのでしょうね。
シュロモ・ミンツの場合は、最初は不動型だったのですが、後半で動きを付けて、全体のパッセージの切れと音量を作り出しておりました。

体を動かすのはケシカランという指導は良く言われることですが、先生曰く、「体をやわらかくするため動くようにする。やわらかくすることによって脱力しやすくする効能がある。」と説きます。先生も以前は不動の構えで教えておられたらしいのですが、それでは美しい音は得られないということで、指導を変更したらしいのですね。

体を動かすといっても、ヤミクモに動かすのではなく理論的にです。基本は縦方向の動き。ダウンボーのときは、ヒザを少しまげて、アップボーのときにヒザを伸ばす。ダウンボーのときの衝撃を少しヒザを曲げることによって分散。そしてそれと連動する呼吸方法。

他、応用編として、いろいろと教えてもらったのですが、いきなりすべて積み込むのは無理というもの。基本に近いところから徐々に取り入れていこうと思います。体の動きが悪いと、左手指、右手指も連動して動きが悪くなることがあり、これが音色影響するというのが、今回のレッスンでよくわかりました。

やはりバイオリン弾きにとって柔軟運動はかかせませんね。
by ralatalk | 2009-04-13 00:07 | パガニーニへの道